【 こんな症例が治ります シリーズ 33 】 鼠径ヘルニア(脱腸) も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 イヌ 7歳 メス(避妊手術未実施) です。

 

 【 後肢の付け根の部分が膨らんでいて最近ウンチの出が悪いというワンちゃん 】です。

 

 お腹のレントゲンと超音波から膨らんだ中に子宮の様なものが詰まっている事がわかり、【 鼠径ヘルニア 】と言う病気だという事がわかりました。 ちなみに「ヘルニア」とは、それが本来あるべき場所から飛び出して(ずれて)しまっている状態を言います。

 

 一般的な「鼠径ヘルニア」は去勢手術をしていない男の子がホルモンの関係で筋肉が薄くなってしまい、おなかの脂肪や腸管が飛び出してしまうことが多いと思うのですが、この子の場合は女の子で子宮が飛び出してしまっているという稀な例でした。

 

 今回は、ヘルニア部に脱出した子宮が変色し始めており、腹水まで出ている時間が経過してしまった【 重症の一歩手前レベル 】の症例で、あと一日待っていたら毒素が体を痛めて、重症になっていた事でしょう。

 

 その後、手術で子宮を切除し、穴を縫い合わせて2週間ほどで無事傷口も塞がりました。ウンチも普通に出るようになり今では元気にご飯を食べています。

 

 めでたし めでたし です。

 

 

 獣医師 桃崎 昂 

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