【こんな症例も治ります シリーズ291】 犬の腎盂腎炎による敗血症 も 適切な診断と治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は『 元気と食欲が無い 』とのことで、ワンちゃんが来院されました。

 

■ 平熱を1.0℃以上上回る発熱があり、全身に関わる炎症が疑われました。

そこで原因を見つけると共に、現在の重症度の判定をしました。

 

■ 強い炎症や感染症、悪性腫瘍などになると身体中に小さい血栓が出来てしまい、多臓器不全になってしまいます。 それをDIC(播種性血管内凝固症候群)と言います。 それが原因で命を落とす可能性が高くなってしまうため、全身状態が悪い子はその状態になる前に予防をすることが大切になります。

 

■ 従来、その検査には数日かかっていましたが、当院では30分ほどで検査が出来る機器を導入しているため、すぐに重症度を判断して予防と治療に移れます。

 

■ 今回は腎盂腎炎によって敗血症(身体が菌に負けている状態)を起こしており、DICになりかけていました。そのため、原因菌に効果の有る抗生剤を調べつつ、DICの予防を並行して行いました。

 

■ 腎盂腎炎の原因菌はほとんどの抗生剤に耐性を持っていましたが、最初に効果の有無を調べていたため、適切な抗生剤を選択でき、元気になって退院することが出来ました。

 

■ DICの予防や、原因菌の培養検査など先手を打って治療出来たことが、早期の退院につながりました。 これからの時期ですと、熱中症からDICになってしまう子の重症度を判定することにも効果を発揮します。

 

※ ここ数日、どこか体調が悪そうだけど、原因がはっきりしない子などはご相談ください。

 

獣医師 冨田 浩平

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