【こんな症例も治りますシリーズ 841】『 セカンドオピニオン診療 : 治らない咳のワンちゃん ― 原因は“見えない感染症”でした 』も適切な診断と治療でコントロールします

 

犬 オールドイングリッシュシープドッグ 7ヶ月齢 オス(未去勢手術)

 

 

【 他院で肺炎として治療中だが、咳がなかなか改善しないとのこと 】で、精査目的に当院を受診されました。

 

 

◆◆ なぜ良くならないのか?

 

 

肺炎といっても、その原因はさまざまです。

・ 一般的な細菌

・ 若齢犬に多い特殊な細菌(マイコプラズマなど)

・ ウイルス感染

・ 煙を含む異物吸引

・ 喘息・腫瘍

・ 器質性変化 など

 

 

 

 

■■ 原因によって効く治療は大きく異なります

 

■ そのため、『 肺炎として治療しているのに改善しない』場合は、原因と治療が合っていない可能性を考える必要があります。

 

 

 

 

◆◆ 今回の検査

 

 

■ レントゲン検査

肺に炎症を示す陰影(肺炎像)を確認

 

 

■ 血液検査

 

・ 白血球の上昇

・ CRP(炎症マーカー)の上昇

まだ炎症がしっかり残っている状態でした。

 

 

 

 

◆◆ 追加検査のポイント

 

 

■ 今回当院では、呼吸器パネルPCR検査 を実施しました。

 

■ これは、咳や肺炎の原因となる病原体を遺伝子レベルで特定する検査です。

 

 

 

 

◆◆ 治療

 

 

■ 内科治療(初期対応)

 

■ PCRの結果が出るまでの間、

・ 他院で使用されていない抗生剤

・ 若齢犬の肺炎で関与しやすい菌を想定

ターゲットを絞った抗生剤を開始しました。

 

 

 

 

◆◆ その後の経過

 

■ 1週間後の再診では、

 

・ 咳    : ほぼ消失

・ 全身状態 : 改善

 

 

■ さらに、PCR検査の結果

投与していた抗生剤が有効な病原体であることが確認されました。

 

 

 

 

◆◆ 最終的な結果

 

 

抗生剤を継続し、症状は完全に消失

無事に治療終了となりました

 

 

 

 

◆◆  この症例から分かること

 

■ 今回のポイントは、

 

『 治らない肺炎の裏に、“原因のミスマッチ”があった 』という点です。

 

 

■ 食い違いが起こる理由

 

・ 若齢犬では原因が特殊なことがある

・ 一般的な抗生剤では効かないケースがある

 

 

 

 

◆◆ 重要なポイント

 

『 とりあえず治療 』ではなく、原因を特定することが重要

 

 

 

 

◆◆ まとめ

 

・ 肺炎は原因によって治療が大きく変わる

・ 若齢犬では特殊な感染症が関与することがある

・ 治らない場合はPCR検査などの精査が重要

 

 

■ ワンちゃんの『 咳が続く 』は見逃せないサインです。

 

 

■ 治療しているのに改善しない場合は、原因の再評価が必要なケースもあります。

 

 

■ 気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

 

 

 

 

獣医師 土屋優希哉

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