神奈川県大和市の湘北どうぶつ次世代医療センターです。CT検査による画像診断、皮膚科、腫瘍科、
整形外科、眼科、循環器科などの医療顧問による高水準の医療をご提供できる体制を整えています。
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【愛玩動物看護師だより】 お正月明けに増える体調不良にご注意ください
【愛玩動物看護師だより】 お正月明けに増える体調不良にご注意ください
こんにちは。愛玩動物看護師の大森です。
新年があけて約1か月がたちました。
今年も、日々の診察やケアを通して、飼い主様と動物さんたちに寄り添ったお手伝いができればと思っております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、今回はお正月明けに気をつけたい動物さんの体調変化についてお話ししたいと思います。
年末年始が終わる
1月の診察では、
「食欲が戻らない」
「下痢や嘔吐が続いている」
「元気がないけれど受診するほどか迷っている」
といったご相談がとっても多いです。
お正月前後は、ワンちゃんやネコちゃんにとって体調を崩す要因が重なりやすい時期であり、
飼い主様の「様子見」が思わぬ重症化につながるケースも少なくありません。
今回は、その理由を少し獣医療的な視点からお話しします。
〜 お正月の環境変化が体に与える影響 〜
年末年始は、以下のような生活環境の変化が起こります。
• 来客や外出による生活音・刺激の増加
• 夜更かしによる明暗リズムの乱れ
• 留守番時間や在宅時間の急な変化
これらの変化は、動物さんたちの自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスを乱す原因になります。
自律神経のバランスが崩れると、
• 消化管運動の低下
• 胃酸分泌の変化
• 腸内環境の悪化
などが起こり、嘔吐・下痢・食欲不振といった症状として現れることがあります。
〜 ストレスが引き金になる「消化器症状」 〜
ストレスは、消化管に大きな影響を与えます。
• 急性胃炎
• ストレス性腸炎
• 軽度の大腸炎
などは、お正月明けに特に多く見られる病態です。
一時的に症状が軽くなったように見えても、
腸粘膜の炎症が残っている状態では再発しやすく、
「良くなったと思ったらまた下痢をした」という経過をたどることもあります。
〜食べ慣れない物・誤食による内臓への負担〜
年末年始は、誤食や食事内容の変化も増えます。
• 脂質の多い人の食べ物
• 塩分の高い加工食品
• 普段与えないおやつ
これらは胃腸だけでなく、
膵臓に負担をかけ、急性膵炎の引き金になることもあります。
急性膵炎では、
• 激しい嘔吐
• 食欲廃絶
• 腹痛
• 元気消失
などが見られ、早期治療が非常に重要な疾患です。
〜在宅時間の増加が分離不安につながることも〜
お正月中に飼い主さんと過ごす時間が増えた後、
通常の生活に戻ることで、分離不安行動が目立ち始める子もいます。
分離不安は精神的な問題だけでなく、
• 食欲低下
• 嘔吐
• 下痢
• 免疫力低下
といった身体症状を伴うこともある状態です。
⚪︎ 「様子見」で注意すべき医学的サイン
以下の症状は、
ただの体調不良ではなく、治療介入が必要な可能性があります。
早めの受診をおすすめするチェックリスト
• 嘔吐・下痢が24時間以上持続している
• 水分摂取量が明らかに減少している
• 食欲不振が丸1日以上続いている
• 活動性が低下し、刺激への反応が鈍い
• 呼吸数の増加、努力性呼吸が見られる
• 排尿量の減少、無尿、血尿
• 触診時に痛み反応がある
これらは、脱水、電解質異常、内臓疾患の進行を示唆することがあります。
受診が遅れた場合に起こりうること
症状を我慢してしまうと、
• 脱水の進行
• 電解質バランスの崩れ
• 腎機能・肝機能への影響
• 点滴治療や入院管理が必要になる
など、治療が大がかりになる可能性があります。
早期に受診することで、
内服治療や食事管理など、身体への負担が少ない治療で済むケースも多くあります。
病院では何を確認しているの?
当院では、症状に応じて
• 身体検査(脱水・疼痛・体温評価)
• 糞便検査・尿検査
• 血液検査(炎症反応・内臓機能)
• 画像検査(ご相談の上で)
を行い、症状の原因を多角的に評価しています。
看護師から飼い主さんへ
お正月明けの動物さんたちの体調不良は、
「少しの変化」から始まることが多くあります。
飼い主様が感じる
「いつもと違うかも…」
「なんとなく気になる」
という感覚は、とても大切な情報です。
迷ったときは、どうか「様子見」を続けすぎず、
お気軽にご相談・ご受診ください。
当院スタッフ一同、治療だけではなく、
ご家庭でのケアや不安な気持ちにも寄り添いながら、
大切なご家族の健康を支えていきたいと考えています。
愛玩動物看護師 大森
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