【こんな症例も治りますシリーズ 787】『 ネコちゃんの 巾着袋あそび で間違って食べたかも? 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、口から紐が出ていても『 引っ張ってはいけない!!! 』という注意喚起です。 詳しくは、本文をお読みください。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/NVUFi

 

猫 ミックス猫 5カ月齢 メス(未避妊手術)

 

 

【 巾着袋に使われていた紐をかじって飲み込んでしまった 】とのことで来院された猫さんです。

 

 

 

 

◆◆ 消化器症状もないので、心配ながら観察していただいたところ、幸いにも 翌日に便と一緒に短くなった紐(約4cm)が排泄されていた とのことでした。

 

 

 

■ 今回は紐がかじられて短くなっていたため、無事に体外へ出すことができたと考えられます。

 

 

 

 

 

 

◆◆◆ もし長いヒモのまま飲み込んでいたら?

 

 

■ 猫ちゃんが長い紐や糸を飲み込んでしまうと、腸の中で絡まったり引っかかったりして 腸閉塞 を起こす危険性があります。

 

 

■ 腸閉塞は、放置すると命に関わることもある重大な病気です。

 

 

 

 

 

◆◆◆ 糸や紐は特に注意が必要です

 

 

・ 巾着袋や洋服の紐

・ 縫い糸やミシン糸

・ 毛糸やリボン

・ おもちゃの紐部分

 

 

 

 

◆ これらは猫ちゃんにとって魅力的に見えることが多く、 遊んでいるうちに誤って飲み込んでしまうことがよくあります。

 

 

◆ 特に縫い糸などの細い糸でも、腸に絡んで大きなトラブルを起こすことがあります。

 

 

 

 

 

◆◆◆ ご家庭でできる予防

 

 

 

・ 紐や糸、リボン類は猫ちゃんの目につかない場所に片付ける

・ 遊ぶときは必ず飼い主様が見守る

・ 誤食してしまった場合は自己判断せず、すぐに動物病院へご相談ください

 

 

 

 

■ 今回の猫ちゃんは幸い大事には至りませんでしたが、誤食は 『 運よく排泄できたケース 』 と 『 命に関わる緊急事態になるケース 』 が紙一重です。

 

 

■ 大切な猫ちゃんを守るために、ぜひご家庭での管理にご注意ください。

 

 

 

 

 

★★★ 特に、ひも状のものを食べて、口からその片側のヒモが見えていても、『 決して引っ張ってはいけません 』。 なぜならば、その反対側のヒモの先端は、腸管の奥深くまで到達しているかもしれないからです。

 

 

 

■ 口側のヒモを引っ張ると、『 消化管が切れてしまって、腸内容物がお腹の中に漏れ出てしまい、重症の腹膜炎になる可能性が高いからです 』。

 

 

 

■ そのような時は、動物医療に慣れていて技術も精通している獣医師に相談しましょう。 一刻も早く、動物病院で現状把握と正確な診断を受けてから、治療を受けましょう。

 

 

 

 

 

獣医師 新井澄枝

 

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