【こんな症例も治りますシリーズ 623】 『 犬のセカンドオピニオン診療・手術しにくい状況の胆嚢粘液嚢腫(ムコセーレ) 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、犬の胆嚢粘液嚢腫の写真です。

■ 手術で摘出した後に、胆嚢をメスで切って中身を見せている状態です。

■ 多くの症例で、肝臓や周辺組織への強い癒着が見られるので、『胆汁液のリーク(漏れ)』がありました。

 

参照サイト:

https://00m.in/Vi9ke

 

犬 ミックス犬 13歳 メス 避妊手術済み

 

 

【 血液検査でALP(アルカリフォスファターゼ)の著しい上昇が見られた 】とのことで、セカンドオピニオン診療に来院されたワンちゃんです。

 

 

◆◆ ALPの上昇は様々な病気で見られるので、症状と照らし合わせながら検査を進めます。

 

 

■ このワンちゃんは元気、食欲があり多飲多尿などの症状は見られないので、スクリーニング検査として、一通りの血液検査や画像診断を行いました。 特に、腹部エコー検査を重点的に行いました。

 

 

■ すると胆嚢内に特徴的な所見が見られました。

 

 

 

※ 胆嚢は胆汁という消化液が溜まる場所で通常はエコーでは真っ黒く映るのですが、内容物に流動性はなく白く星状に映っていました。

 

 

 

■ これは『 胆嚢粘液嚢腫(ムコセーレ) 』という病気で特徴的に見られます。

 

 

 

■ 胆汁の粘稠性が高まり、放っておくと胆嚢が破裂する可能性があります。

 

 

 

 

 

◆◆ この病気は、胆嚢を摘出する外科療法が望ましいのですが、このワンちゃんは体調悪化が見られないため飼い主様もすぐに外科を希望されませんでした。

 

 

 

■ ひとまず内科療法となりましたが、血液検査で肝酵素群の上昇や急激な腹痛など体調悪化が見られた場合は手術が必要です。

 

 

 

■ こまめに健診を行い、緊急手術に備えたいと思います。

 

 

 

 

◆◆ 高齢で、治りにくい黄疸があった場合、『 胆嚢粘液嚢腫 』の破裂・漏れ(別名、胆嚢リーク)が疑われます。

 

 

 

 

★ この病気の際には、ワンちゃん = 飼主様 = 動物病院の三方が悩んでしまいます。 多くは、『 三方悪し 』の状態になります。

 

 

 

★ 通常の動物病院の場合、『 諦めて下さい 』というかもしれません。

 

 

 

◆ 当院の場合は、胆嚢から胆汁が漏れていても、手術が出来ない状況であっても、『 別角度の療法(内科療法・自然医学療法) 』を使って2症例治したことがあります。

 

 

 

※ どのワンちゃんに対しても使える療法ではありませんが、『 可能性がある場合 』はご協力させていただきます。

 

 

 

■ 気になった場合は、ぜひお問い合わせください。

 

 

 

湘北どうぶつ次世代医療センター
046-274-7662

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獣医師 新井澄枝

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