【こんな症例も治りますシリーズ 808】『 歯石除去のついでに撮ったCT検査で“偶然見つかった犬の肝臓の腫瘤” 』も適切な診断と治療でコントロールします

↑ 上の写真は、この子の肝臓腫瘤のCT画像です。

■ 右側の濃い灰色部分が、肝嚢胞(シスト)疑いの部分です。

 

 

犬 チワワ 7歳 オス(去勢手術済)

 

 

◆◆ この子は心臓の病気を持っていたため、飼主様からの主訴をお聞きした時点で、命に関わる状況の可能性がある為、酸素をかがせながら検査に移りました。

 

 

【 一見元気で、特に体調の変化もなかった子ですが、歯石除去のタイミングで『肝臓腫瘤』 】が見つかりました。

 

 

◆◆ この子は お口の汚れ(歯石・口臭) が強く、
飼い主様とも相談して 歯石除去(スケーリング)を行うことになりました。

 

 

■ 当院では、歯石除去などの 全身麻酔を行う際にCT検査も同時に実施する ことで、お口(歯周病、抜歯時に根尖のみが残っている、など)以外の体の状態もしっかり評価しています。

 

 

■ それは
「血液検査だけでは分からない異常が見つかることが多い」

からです。

 

 

■ この子も歯石除去と一緒に造影CT検査の撮影をしたところ、
肝臓に腫瘤が存在することが分かりました。

 

 

■ 実はこの時点で行っていた 麻酔前の血液検査では肝臓の数値は正常。
つまり、
血液検査だけではこの肝臓腫瘤は見つからなかった ということです。

 

 

 

 

◆◆ 飼い主様も、『 まさか肝臓に何かあるなんて思ってもいなかった… 』と、とても驚かれていました。

 

 

■■■ その後の対応

 

 

■ 造影CT検査で見つかった肝臓の腫瘤は、画像上シスト(肝嚢胞)の可能性が高い と考えられました。 同時に、細胞を調べる方法を行えば、正確な診断に近づきます。

 

 

■ すぐに命に関わる所見ではありませんが、
放置して良いものでもないため、

 

 

・ 超音波検査で定期的にサイズチェックを行う

 

・ 増大や変化がないかを継続的に追跡する

 

という方針を飼い主様と相談して決めました。

 

 

 

もちろん、予定していた歯石除去も無事に実施でき、お口の状態もスッキリ改善しました。

 

 

 

 

■■■ 今後の見通し

 

 

■ 現在は健康状態も安定しており、

肝臓の腫瘤も超音波検査で定期フォローすることで

安全に経過観察できています。

 

 

■ 飼い主様も『 CTを撮っておいて本当に良かったです 』と話されています。

 

 

 

 

■■■ まとめ

 

 

◆ 今回のように、
“ 元気な子でも ” 血液検査だけでは見つからない病気 が多く存在します。

 

 

 

◆ 特に肝臓は沈黙の臓器とも言われ、
異常があっても血液値に現れないケースは珍しくありません。

 

 

◆◆ そのため当院では、

歯石除去のタイミングでCTを組み合わせた“全身チェック”

を強くおすすめしています。 歯石が気になる子は、ぜひ一度ご相談ください。

 

 

◆◆ その子の“体の中の見えない病気”を早期発見できるかもしれません。

 

 

 

 

獣医師 土屋優希哉

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