【こんな症例も治りますシリーズ 806】『 セカンドオピニオン診療: 食べているのに痩せ続ける猫 』も適切な診断と治療でコントロールします

 

 

猫 ミックス猫 10歳 オス(去勢手術済)

 

 

 

【 半年ほど前から体重が落ち始め、500g以上の減少がみられた 】とのことで来院されました。

 

 

 

◆◆ 食欲はむしろ旺盛で、よく食べているのに体重だけが減っていく状態。 前に行かれた動物病院では『 年齢的な変化かもしれない 』と言われ様子を見る方針でしたが、、、

 

 

**『 痩せ方が不自然で不安 』**という理由で、セカンドオピニオンとして当院に相談に来られました。

 

 

 

■■  当院での診察と検査の流れ

 

 

 

◆  身体検査

•  心拍数の増加

•  落ち着きがない様子

→  代謝亢進を示唆する所見です。

 

 

 

◆  血液検査

• 血中T4(甲状腺ホルモン)高値を確認

→  甲状腺ホルモンが過剰に放出されることで、

 **『 よく食べるのに痩せる 』**という典型的な状態が説明可能になりました。

 

 

 

◆  追加検査

・ 腹部超音波検査では、目立った臓器異常なし

→  甲状腺が原因である可能性がより明確になりました。

 

 

 

■■ 診断名

 

 

甲状腺機能亢進症(Hyperthyroidism)

 

 

中高齢の猫では比較的多い疾患で、**『年齢のせい』**と片づけてしまいやすい症状が多いのが特徴です。

 

 

 

■■  治療と今後の方針

 

 

•  抗甲状腺薬の内服治療を開始

•  定期的な血液検査でT4値と肝酵素をモニタリング

•  食事管理の見直しを併用

 

 

治療開始後、数週間で

 

体重減少が停止  →  元気・食欲も安定し、現在も通院しながら経過観察を続けています。

 

 

 

 

■■  飼い主さまのコメント

 

 

『 年齢のせいと思い込んでいました。

病気が原因だと分かって、どうすれば良いか明確になり安心しました。 

 

 

 

■■  一般の飼主様がこの症例から『 学べる 』こと

 

•  **“ 年齢だから ”**だけで説明できない症状がある

•  痩せる = 食べない とは限らない

•  甲状腺機能亢進症は、早期診断で生活の質が大きく改善できる

 

 

 

■■  まとめ

 

 

1) 猫の体重変化は、気づかれにくいサインです。

今回のように、よく食べているのに痩せていく場合、
代謝を無視すると診断が遅れることがあります。

 

 

2) セカンドオピニオン診療は、治療方針を変えるためではなく
『 本当に見落としがないか 』 を確認するための選択肢です。

 

 

3) 気になる症状が続く場合は、いつでもご相談ください。
私たちは動物と飼い主さまに寄り添い、最善の治療を提案します

 

 

 

 

 

獣医師 伊藤雅志

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