【こんな症例も治りますシリーズ 796】『 ハムスターの危険なサインのウェットテール 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、ハムスターの『ウェットテール(濡れた尻尾)』です。

◆ これは、体調の危険信号の直前症状なので、早めに動物病院に連絡してください。

 

 

 

参照サイト:

https://00m.in/pnIGo

 

 

ジャンガリアンハムスター、6か月齢、オス

 

 

【 便が柔らかくなり巣箱や体が汚れている、元気がない 】とのことで来院しました。

 

 

 

 

◆◆ 飼い主さんは最近、野菜や果物を多めに与えていたとのことで、来院時には食欲が落ち、体重も少し減少していました。

 

 

■ 便検査では寄生虫は認められず、腸内細菌のバランスの乱れによる下痢と診断されました。

 

 

■ 内服薬の投薬を開始し、食事はペレットを中心に戻していただくよう指導しました。

 

 

■ また、ケージを清潔に保ち、水分がしっかり摂れるように配慮することをお伝えしました。

 

 

■ 治療後は数日で便が安定し、食欲や体重も回復、元気に動き回る姿が見られるようになりました。

 

 

 

 

 

◆◆ ハムスターは体が小さいため、わずかな下痢でも急速に体力を奪われ、脱水や低体温につながる危険があり、特に若齢や老齢の個体では命に関わることもあります。

 

 

 

◆ 原因

 

・ 食事の急な変更

 

・ 糖分の多いおやつ

 

・ 傷んだ食べ物

 

・ 細菌や寄生虫による感染症

 

・ 環境の変化や多頭飼育などのストレス

 

 

 

 

 

◆◆ 特に若いハムスターで見られる『 ウェットテイル 』と呼ばれる腸炎は、致死率が高く、早期の受診と治療が不可欠です。

 

 

 

◆◆ ご家庭でのケアとしては、主食はペレットを基本とし、野菜や果物は少量を少しずつ与えること、ケージ内を常に清潔に保つこと、下痢で体が汚れた場合はぬるま湯でやさしく清拭することが大切です。

 

 

 

 

■ しかし、一度下痢が始まってしまった場合には飼主様の自己判断で様子を見るのではなく、早めに動物病院を受診することが何よりも重要です。

 

 

 

■ 少しでもおかしいな、と思ったらお気軽にご相談ください。

 

 

 

 

 

獣医師 木島里衣

Page Top