【こんな症例も治りますシリーズ 785】 『 ワンちゃんの前立腺肥大の悪影響 』も適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、前立腺肥大によって悪影響を及ぼす内容です。

◆ 左は、正常時の前立腺です。

◆ 中央は、前立腺肥大が少し起きているが、便秘が起きていない姿です。

◆ 右は、前立腺肥大によって、便秘が起きている姿です。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/bggbx

 

 

犬 ミックス犬 14歳 オス (未去勢手術)

 

 

 

【 1週間ぐらい前から便が出づらい 】 とのことで来院された高齢のワンちゃんです。

 

 

 

◆◆ 高齢ですので、便秘に関しては複数の原因が考えられます。

 

 

 

■ 当院では、ミニマムデータベースという『 身体検査、血液検査、画像診断、尿検査 』と『 特殊腎臓検査 』を行って、見逃しの無い診断作業を行います。

 

 

 

■ 身体検査では、直腸検査という方法で、お尻から指を入れてみると前立腺が大きく腫れており、レントゲン検査でも前立腺が大きくなっていることがわかりました。

 

 

 

■ 大きくなった前立腺の精査をするためにエコー検査を行っていくと、良性の過形成を示す所見がみられたので『 前立腺肥大症 』と仮診断しました。

 

 

 

 

 

◆◆◆ 前立腺肥大症は去勢をしていない中高齢のワンちゃんにみられ、男性ホルモンによって肥大した前立腺が尿道や大腸を圧迫することで、尿や便が出づらくなります。

 

 

 

■ 今回は男性ホルモンの作用を抑える内服薬で治療することにしましたが、今後麻酔ができるかの検査をすすめ、去勢手術を実施する予定です。

 

 

 

 

■ 去勢手術をすることで、前立腺のトラブルの発生を防ぐことができますので去勢手術を検討の場合は相談下さい。

 

 

 

 

 

 

★★★ 男性の飼主様に多い傾向ですが、『 去勢手術はしたくない 』 というグループが一定数おられます。

 

 

 

■ 前立腺肥大は内服療法もありますが、薬を中止すると『 再発する 』と言う悪循環が始まります。

 

 

 

■ 早めに判断して、再発しない方法をワンちゃんの為にも選んであげてください。 お願いします。

 

 

 

 

 

 

獣医師 長谷川哲英

 

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