【愛玩動物看護師だより】川に潜む怖い感染症“ レプトスピラ症 ”をご存知ですか?

 

こんにちは!愛玩動物看護師の浅井です♪

初夏を感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

 

 

山や海でのレジャーに行く方、または夏休みに向けて山や海に遊びに行く計画を立てている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、今回は川に潜む怖い感染症をご紹介いたします!

 

 

 

 

レプトスピラ症とは、病原性レプトスピラ科スピロヘータという細菌が感染して風邪のような症状から腎障害などの重篤な症状を引き起こす怖い病気です。

また、この病気は、人と動物どちらにも感染してしまう人獣共通感染症と言われ、感染が認められた場合は国に届出を出すなど厳しく決められている病気です。

 

 

 

 

では、このレプトスピラ症はどのように感染してしまうのでしょうか。

レプトスピラ症は、病原性レプトスピラを体内に持っているネズミ、犬、家畜の尿から、この細菌が排出され、土や河川を汚染します。

この汚染された土、河川、細菌を保有している動物に接触することで愛犬や私たちに感染してしまうのです。

特に、大雨や洪水のあとは、汚染水や細菌を保有しているなネズミに接近する機会が増えるため、感染の危険が高まります。

 

 

 

 

レプトスピラ症は、5〜14日(まれに〜3週間)の潜伏期を経て、発熱、頭痛、筋肉痛、悪寒、腹痛、結膜充血などが生じ、発症後4〜6日目頃に黄疸(皮膚や粘膜が黄色くなること)が出現したり、出血傾向も高まります。

腎障害を伴う重症型はワイル病とも呼ばれ、早期に適切な治療がなされない場合、死亡率は20〜30%と言われています。

 

 

近年では、日本国内の衛生環境が向上したことで、感染事例は著しく減少しましたが、今年(2025年)の1月に藤沢市で感染が認められたことは記憶に新しいです。

 

 

 

 

この怖い病気ですが、実はワクチン接種で予防ができます!

 

 

犬の7種混合ワクチンには、5種混合ワクチンに加え、このレプトスピラ症の2つの型を予防することができるため、当院では7種混合ワクチンの接種をおすすめしております。

 

 

毎年一回~二回ワクチン接種を行いましょう ♪

 

昔は、レプトスピラ症ワクチンの効果期間が短かったので、ワクチンの種類によっては年二回必要のモノもあると思います。

 

 

 

今回は川に潜む怖い感染症『 レプトスピラ症 』をご紹介させていただきました。

 

 

初夏に差し掛かり、川遊びに行く機会が増えると思いますが、愛犬の予防接種をしっかりと行い、愛犬とご家族の健康を守りましょう!

 

 

 

愛玩動物看護師 浅井

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