【こんな症例も治りますシリーズ 718】『 セカンドオピニオン診療・猫の複数の動物病院で治せなかった慢性鼻蓄膿症 』も適切な診断と治療で治します

猫ちゃんの慢性鼻蓄膿症は、2パターンあります。
一つは、鼻汁が出っぱなしタイプ。
二つ目は、ほとんど鼻汁が出ないタイプです。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/LtAmm

 

 

猫 1歳半 ミックス猫 メス(避妊手術済み)

 

 

【 近所の動物病院で診てもらったが、猫の鼻づまりが治らず苦しそう 】とのことで、近畿圏の飼主様から連絡が来ました。

 

 

 

◆◆ 飼主様から送られてきた猫ちゃんの医療情報ですと、『 3匹の猫エイズウイルス陽性のネコちゃんを保護施設から引き取った中で、この子の鼻詰まり音が激しく、今まで複数の動物病院で色々と治療やCT検査もした 』とのことでした。

 

 

 

■ 大都市の動物病院の高次医療施設まで行かれたのですから、このネコちゃんを徹底的に検査されたようです。

 

 

■ 当院では、その全ての医療資料をご提供いただきながら、『 今までの動物病院とは違った角度の医療が出来ないか、探っていきます 』。

 

 

 

★ ネブライザー療法でも、現在用いているお薬の名称や濃度を教えていただき、その治療を長期に行っていても治らない時は、飼主様とご相談の上『 薬の成分の変更 』をしてテスト治療します。

 

 

 

 

★ 当院には、例えば中国の中草薬や自然療法薬を調合して、『 なるべく抗生物質を処方しない 』治療方法もあります。

 

 

 

★ 当院に通院することが出来るネコちゃんには、通常とは違う変法のネブライザー療法や、レーザー療法などで、病気の治療ステージを考えて処方を変えていきます。

 

 

 

◆◆◆ さて、今回の熱心な飼主様は、前半は内服の投薬が難しいとの問題がありましたが、後半になってから、かかりつけ医の協力で内服薬の服用をクリアーしました。

 

 

 

■ 最初から、飼主様がネコちゃんへの点鼻薬療法を中心に治療して下さったところ、『 鼻に膿のようなモノが塞ぐことは無くなった 』と報告がありました。

 

 

■ しかし、『 内服薬を飲ませられなかった前半は、鼻汁が完全に無くなる事はなかった 』、と報告されていました。

 

 

 

 

★ 私の感想ですが、やはり、多くのネコちゃんに処方をしておりますが、点鼻薬だけでは膿を完全に減少させる事は出来ないようです。

 

 

◆◆ その子その子に合わせて、調合しないといけないので、粘り強く治療をして下さる飼主様でないと、治療を成功させるのは難しいと思います。

 

 

★★ また、海外からの正規輸入薬ですので、仕入れ値が高いことで処方価格も高くなります。

 

 

★★ さらに、ネコちゃんが治った後も『 再発予防のために 』点鼻薬の継続が必要です。 この点耳薬が高いのです。

 

 

 

★ その点を予めご了承ください。

 

 

 

■■■ さて、このネコちゃんですが、前述のCT検査で鼻腔内の片方が『 石灰化 』しているケースで、今までの経過も長期間になっているので、難治性(治りにくい)のグループに入ります。

 

 

 

■ しかし、飼主様が色々と努力して下さり、長期間にわたる治療に協力して下さったネコちゃんが一番の主役ですが、鼻汁が殆ど出なくなりました。

 

 

 

■ めでたしめでたし、です。

 

 

*****

 

 

 

■ 実は、このブログ記事は、今回主役となっているネコちゃんの飼主様が、

 

『 もし今わたしの猫のように副鼻腔炎で悩まれていらっしゃる患者さんがおられましたら、わたしの経験をお伝え下さい。 』

 

 

という応援メッセージがあり、今回の記事を書かせていただきました。

 

 

飼主様、ありがとうございました。

 

 

★ 決して、魔法のクスリではありません。 誤解の無いように、よろしくお願い致します。

 

 

 

お問合せ先: photo.fahtakahashi@gmail.com

 

 

獣医師 高橋 俊一

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