【危険】【ドクターズ アドバイス】 軽症から重症の熱中症になったら! 『 家で熱中症になったら 編 』

上のイラストは、熱中症の症状です。
■ 主な症状は、
嘔吐、発作、多くの呼吸数、心臓の頻拍、大量のヨダレ、高体温、血便、など
■ この症状が出たら、直ぐに動物病院に!!!

 

 

参照サイト:

https://00m.in/ZRcMF

 

◆◆ この時期になると、弊院のスタッフも各分野から『 熱中症になったら大変ですよ! 』という主旨のブログを書いて、飼主様に注意喚起をさせていただいております。

 

 

■ 私達の動物病院業界では、『 ネットに書いてある獣医学的な医療情報は、間違いが50%ですよ 』と言われています。

 

 

 

★★★ 今回の熱中症対策でお伝えしたい事では、新しい試みとしてネットに書いてある熱中症情報の中で、お勧めできるサイトがないか探してみました。

 

 

 

■ 最初に、今流行りのAIに質問してみましたが、どうぶつ用医療保険のサイトの『 熱中症のページ 』をお勧めしていました。

 

 

 

■ 特に、『 SBIいきいき少短のペット保険 』を勧めてきましたが、このサイトでの『 氷の使い方のところが少し誤解を招きかねない 』ので、ご注意下さい。 
https://www.i-sedai.com/pet/column/dog/D0104.html

 

 

 

★★ 私のお勧めは、『 熱中症ゼロへ 』というサイトが分かりやすいと思います。 ご一読ください。
https://www.netsuzero.jp/learning/le09

 

 

 

 

 

*****

 

 

 

■■■ では、自宅で熱中症になったら!!! を説明しましょう。

 

 

 

◆ なるべく簡単に整理します。

 

 

■ 初期症状がある場合 ■

 

 

★ パンティング(ハアハアと激しい呼吸)、よだれ、粘膜の充血などの初期症状がある場合は、すぐに次に対処しましょう。

 

 

 

1) 涼しい場所を作ります

 

 

2) 水道水をかけて体を冷やします

 

 

• 全身に常温の水道水をかけ、濡れたタオルで包みます

• 『 冷たい水や氷は使わない 』(重要ポイント!!! 末梢血管が収縮し逆効果です)

 

 

3) 風を送って体幹を冷やします

 

• 扇風機やエアコンの風を当てます

 

 

4) 水分補給をします

 

• 重症時でなければ、与えて下さい

 

 

5) 体温を常に測ります

 

 

・ 時刻と体温は記録します

・ 重要な点ですが、39.5度以下にならないようにします

 

・ この温度以下にすると、低体温症になることもあるので、要注意ポイントです

 

 

■ 重症化のリスク ■

 

 

1) 虚脱、嘔吐、けいれん発作などの重症の症状がある場合は、応急処置後すぐに『 動物病院に電話 』して、直ぐに搬送する。

 

 

2) 動物病院では、点滴による水分・電解質補給や解熱剤の投与、体温管理などの治療を行っています。

 

 

3) 自己判断せずになるべく早めに動物病院に受診しましょう。

 

 

4) 熱中症は時間が経つほど悪化し、最悪の場合は命に関わるため、初期症状に気づいたら迅速な対応が求められます。 応急処置後は必ず獣医師に、適切な治療を受けましょう。

 

 

5) 早期に受診できなかったために、死に至る重症例を私はたくさん診て来ています。 治っても、神経症状が残ったり、寝たきりになったり、血液が固まってくる病気(DIC)や、内毒素によっての多臓器不全など、後遺症が多い病気になります。

 

 

 

6) 熱中症になったら、毒素が体の中に発生して処理できなくなる事も多いです。 ですから、点滴が必要なのです。 肝臓を強めて、腎臓に毒素が溜まらないようにデトックスすることも必要です。 ですから、動物病院に行って、獣医師が必要ないでしょうと言っても、『 点滴をして下さい 』と言いましょう。

 

 

 

 

■■ 次回以降で『 車内で熱中症になったら 』、『 車内でカラダを冷やすモノが無かったら 』などを説明しましょう。

 

 

 

★ 熱中症対策は、『 準備80%がキーワードです 』。 楽しい初夏から秋をお迎えください。

 

 

 

 

獣医師 高橋 俊一

 

 

 

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