【こんな症例も治りますシリーズ 679】 『 セカンドオピニオン診療 : 鼻汁が治らない犬 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、緑膿菌です。

■ この菌は、一度感染すると抗生物質が効かなくなるなど、治りにくい菌で有名です。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/TjLuV

 

犬 シェルティー 9歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 1年前から鼻水が出るようになり、他院にて治療を受けたが良くならない 】ため来院されました。 

 

 

 

◆ また体表にシコリが何ヶ所かあり、手術したところも再発があるとのことでした。

 

 

 

◆◆ 鼻腔内精査のためCT検査、鼻汁の細菌培養および薬剤感受性試験を行いました。

 

 

 

■ CTの結果、鼻腔内には明らかな腫瘍を疑う所見はありませんでしたので、ネブライザー、漢方薬、ドイツ自然療法薬、抗生剤の治療を開始しました。

 

 

 

■ 細菌培養では2回目の検査で、シュードモナス属(緑膿菌)の菌が検出されました。

 

 

 

 

■ ネブライザーを始めて2ヶ月が経ちましたが、少しずつ鼻汁の排出が減ってきました。

 

 

 

 

◆◆ まだ完治ではありませんが、元気よく診察室に入ってきてくれて体調は良好です。

 

 

■ 体表部のシコリについては細胞診検査を4ヶ所行ったところ、非腫瘍性が2ヶ所、それ以外は増大傾向があれば病理検査することにして経過を見て行くことになりました。

 

 

■ CT検査では、胆石、臨床的意義の低い(問題が起きないレベルの)脾静脈-左腎静脈シャントが発見できました。 今後は肝臓機能についてもフォローしていきたいと思います。

 

 

 

獣医師 新井澄枝

 

 

 

 

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