【こんな症例も治りますシリーズ 631】 『 高齢猫の耳垢腺がん や がんの併発 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、猫の『耳の耳垢腺がん』です。

■ 左側が、耳介の先端方向です。

■ 上側は、鼻の先端方向です。

■ 中央の黒い円形のシコリが、『耳垢腺がん』です。

 

参照サイト:

https://00m.in/MCxEs

 

猫 ミックス猫 14歳3ケ月齢 メス(避妊手術済み)

 

 

【 耳の周りが腫れて、腫瘍の疑いが高いからCT検査をした方が良いと勧められて 】、当院へ来られた患者様です。

 

 

◆◆ 一軒目の動物病院では、昨年の秋ごろから外耳炎の治療を行ってきましたが良くならず、転院した二軒目の動物病院から『 すぐに検査した方が良い 』と言われたそうです。

 

 

 

■ 来院時は、耳の付け根から顎にかけて『 しこり 』があり、耳道内は液状の耳垢と『 軟性の複数の小腫瘤 』が出来て耳道を塞いでいました。

 

 

 

■ CT検査と、しこりの細胞診検査、耳道内腫瘤の病理組織検査を行ったところ、

 

 

◆◆ 耳道内腫瘤は『 耳垢腺がん 』、しこりは『 上皮系悪性腫瘍 』という結果でした。

 

 

 

 

■ CT検査では、耳道壁が破壊されていること、鼓室胞へ腫瘍浸潤があること、骨は融解してないこと、肺に転移像があることがわかりました。

 

 

 

■ 飼い主様には『 肺転移があること、また病理検査では悪性度の強いがん細胞だったため、予後(将来の状況)はあまり良くなく、局所の緩和ケア主体の治療になること 』をお伝えしました。

 

 

 

 

 

 

★★ 外耳道腫瘍は、犬よりも猫の方が進行性が高くなります。 猫の場合、これらの腫瘍の 85% 以上が悪性です。

 

 

 

■■ しこりの細胞診検査をする時に、膿が吸引されたので抗生剤を処方したところかなり改善され、耳道内の液状耳垢も改善されました。

 

 

■ しこりや耳道を外科的切除し、抗がん剤や分子標的薬、放射線治療も治療の選択肢には挙がりますが、飼い主様の『 ストレスを与えず苦痛をとってあげたい 』という希望から、自宅で出来る投薬治療をしていくことになりました。

 

 

 

■ 抗生剤、消炎鎮痛剤をまずは与えていただいたところ、体調は以前よりも良くなり、悪臭も改善し、部屋の隅に隠れてしまうことが無くなってきたとのことでした。

 

 

 

◆◆ 今後、もし投薬の種類が増やせそうなら、分子標的薬やサプリメントなどもおすすめしたいところです。

 

 

 

■ 外耳炎治療時に耳鏡検査器具を嫌がって、耳道内の確認ができない猫ちゃんや、治療してもなかなか治らない場合は『 CT検査はとても有意義な検査 』です。

 

 

 

◆◆ ぜひご相談ください。

 

 

獣医師 新井澄枝

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