【こんな症例も治りますシリーズ 603】 猫の『 肥大性心筋症を併発した伝染性腹膜炎胸水型症状 』も 適切な診断と治療で治します

↑ ウェットタイプの貯留水です。

■ 胸水型の場合は、呼吸がし難くなりますので、胸腔内に溜まった液体を抜去します。

 

猫 ロシアンブルー 3歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 かかりつけの動物病院で胸水が溜まり、RT-PCRで猫伝染性腹膜炎(FIP)と診断された 】という事で来院されました。

 

 

◆◆ 来院時は平熱でしたが、元気、食欲が減退していました。

 

 

■ かかりつけ医さんでは、他に肉芽腫性胸膜炎と肥大型心筋症もあると診断されていました。

 

 

 

■ いずれもFIPに併発する症状です。

 

 

 

 

■ 血液検査の結果、FIPに特徴的な貧血、血小板減少、高グロブリン血症(抗体量が高い)が見られました。

 

 

■ レントゲン検査で胸水、エコー検査では、かかりつけ医さんの診断の通り、肥大型心筋症がみつかりました。

 

 

 

■■■ これらの結果から、このネコちゃんはFIPウェットタイプ胸水型と診断されました。

 

 

 

★★★ 今回、幸いなことに黄疸はなく、食欲も半分くらいはありましたので、通院でFIPに効果のある注射薬を開始しました。

 

 

 

 

■ すると2日後には元気食欲が改善しましたので、FIPに効果のある飲み薬と心筋症に対する薬で治療することになりました。

 

 

 

 

■ 1週間後の再検査で胸水が減少し始め、高グロブリン血症、貧血も改善し始めました。 そして元気食欲も100%に戻りました。

 

 

 

■■ 以前のブログでも書きましたが、ここで油断してしまうと再発の恐れがあります。

 

 

■ 3カ月間しっかりお薬を飲んでいただき、全ての検査結果でFIPを否定する事が出来ましたので休薬することになりました。

 

 

■ さらに心筋症も改善し、こちらのお薬も一時ストップすることができました。

 

 

 

■ FIPはしっかり診断し、治療すれば治る病気になってきました。

 

 

■ FIPに関する事でご心配があれば、ご相談ください。

 

 

 

獣医師 天野雄策

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