【こんな症例も治りますシリーズ 580】 犬の『 ひどい痒みを持つ慢性皮膚炎の悪化症例 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、今回の症例の皮膚炎症状です。

■ 左側の写真が『初診時の皮膚炎』。 赤くなって、象の皮膚のようです。

■ 右側の写真が『治療後の皮膚症状』。 全体的に綺麗になっています。

 

 

犬 トイプードル 7歳 メス(避妊手術済)

 

 

【 お腹が痒い 】とのことで来院されました。

 

 

◆◆ 腹部を診てみると、赤く炎症が起こっており、感染もあるようで少量の浸出液が出ています。 皮膚は厚くなり、象の皮のようです。

 

 

■ 昔から痒かった、とのことでしたが、今回は悪化した、との事でした。

 

 

 

■ 慢性的な炎症があり、皮膚が苔癬化していることが考えられます。 根底にはアレルギーがありそうです。

 

 

■■ 犬のアレルギー性皮膚炎は、食物のアレルゲンによる食物アレルギーと、環境中のアレルゲンによるアトピー性皮膚炎に大別されます。

 

 

 

■ 血液中のIgEを測定する血液検査を行う事としました。

 

■ 3mlほどの採血で、約40種類の食物、環境アレルゲンに対する血清中のアレルギー抗体(IgE抗体)を測定します。

 

■ 結果は、ホソムギ、ギョウギシバといったイネ科植物が陽性でした。

 

 

 

 

■■ お家の裏手が林で、なかなか管理は難しそうです…

 

 

■ しっかりシャンプーを行い、免疫抑制剤、抗生剤の内服薬治療や、食事管理を行い、経過を診ることとしました。

 

 

 

■ 2週間後、かなり炎症が落ち着いています!

 

 

■ 痒みも治まり、しっかり寝れるようになった、とのことでした。

 

 

 

※ 継続してのスキンケアや、内服治療が必要になる可能性が高い症例ですが、なるべく内服薬を使わないでアレルギー性皮膚炎のケアができる方法を飼主様に指導できればと願っております。

 

 

■ 今後もしっかり経過を診ていきたいとおもいます。

 

 

 

獣医師 増田正樹

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