【こんな症例も治りますシリーズ 507】 ワンちゃんの異常な歯の病気も 適切な診断と治療で治します

上の写真は、『動物専用の画像診断方法の比較』です。
■ AとBは、レントゲン検査。
■ C~Gは、CT画像です。
■ それぞれ良い特徴がありますが、CT検査は3次元、各方面の断面の2次元画像で、全体も細部も把握できるので、とても良いです。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3MJo9Gg

 

犬 チワワ 16歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 異常な歯茎が気になる事と、歯石除去を希望 】とのことで来院されました。

 

 

◆◆ 口腔内を診察すると、上の前歯(切歯)が既に無くなっていて、いつのまにか自然に抜けてしまったようでした。

 

 

■ おそらく歯周病で歯が脱落してしまったのでしょう。

 

 

 

 

■■ また犬歯の近くは、歯肉の表面が盛り上がっていて液体も貯留しているようでした。

 

 

 

■ 頭部のCT撮影で、腫れている歯肉の中に歯が埋もれているのが分かりました。

 

 

■ 折れた歯の歯根部が、増殖した歯肉に埋もれていました。 そこに感染が起きて腫れてしまったのでしょう。

 

 

 

 

■ 残っている全ての歯をスケーリングして、歯石を除去し、歯科用低速コントラアングルを用いて、専用ブラシと専用ラバーカップで磨き、埋もれていた歯は抜歯しました。

 

■ 退院後は、細菌の増殖を抑制して口腔内の免疫を保つ『 特殊自然療法薬 』を歯肉に数日間塗っていただき 現在も良好な状態を保っています。

 

 

■ 治療後は、食事量も増え元気一杯です。

 

 

 

 

 

◆◆ 今回は歯肉の腫脹がありCT検査を行いましたが、原因がはっきりして治療がスムーズにできました。

 

 

■ 当院では、『 歯科専用レントゲンもありますが、これは数箇所に分けて撮影が必要なのでCTの方が大変時間短縮になり麻酔時間も減らす 』ことができます。

 

 

■ CTなら、また胸部、腹部もまとめて撮影できるので、健康診断としてもおススメです。

 

 

 

 

 

◆◆ 今回のチワワちゃんは、16歳の高齢犬で心疾患もありましたが、積極的に治療ができて飼い主様も笑顔で診察にいらしてくださり、本当に嬉しく思いました。

 

 

■ 歯周病にならないためには、歯垢(食べかす)を取り除くことが重要です。

 

 

 

■ 当院は、院内で歯磨きケアも行っておりますので、家でのケアが難しい方は是非ご相談ください。

 

 

 

獣医師 新井澄枝

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