【こんな症例も治りますシリーズ 419】 ハムスターの骨折 も適切な診断と治療で治します

ハムスターは、かなりのチャレンジャーです。
網ゲージの天井にぶら下がって落ちてしまったり、おもちゃや網に足が挟まって、骨折する、、、
しかも、懲りない、、、
いつも松葉杖を持っている感じ、、、

 

 

参照サイト:

https://bit.ly/3gIMFet

 

ジャンガリアンハムスター 2歳 雄

 

【 朝から脚が変な方に向いている 】とのことで来院されました。

 

 

■ 小さい体のハムスターは、骨折する事が多いです。 ケージの中から出さなくても、ケージの網や、回し車、同居と一緒の場合はケンカでも、細い脚の骨は容易に折れてしまいます。

 

 

■ 今回は、朝からハムスターの脚が変な方に向いている、とのことで慌てて飼主様が連れて来られました。

 

■ まず、レントゲンを撮影してみると、右下腿骨(脛骨)で骨折が起こっています。

 

 

■ ハムスターの骨折の場合、骨折の部位、体の大きさによっては細いピンで骨折を修復する方法が出来る場合もありますが、この子はかなり足首側での骨折をしており、骨の整復は難しそうです。

■ そうなると、可哀想ですが、グラグラしている足の将来を考えた治療が必要です。 それは、断脚が適応になります。

 

 

■■ 飼い主様はすぐには選択出来ず、まずは内科管理で経過観察になりました。 お気持ちは分かります。

 

 

■ しかし、2週間後、骨折部が皮膚を突き抜けてしまう解放骨折になってしまいました…

 

 

■ こうなると感染が起こり、脚が壊死、全身状態にも悪影響が出てしまいます。

 

■ すぐに断脚手術を行う事になりました。

 

 

 

### 断脚手術というと、ビックリされる方が多いのですが、『 どういう方法をすると、この子が幸せに生活できるのか 』を考えてみて下さい。 断脚する箇所も、断脚する方法も熟知している獣医師が行う手術ならば、その後の生活は幸せになれます。

 

 

 

■ 手術はミリ単位の操作が必要で、かなり難易度は高いです。 また体が小さいため出血すると直ぐに貧血してしまいます。

 

 

■ 麻酔管理も慎重に行わなくてはなりません。 これが難しいのです。

 

◆◆◆ しかし、なんとか無事に終わりました!

 

 

■ 術後は二日間程食欲がなく、食事介助、皮下点滴、疼痛コントロールなど行ったところ、3日目には片脚で元気に走り回ってくれるようになり、元気に退院出来ました。

 

 

■ 当院では犬、猫だけでなく、ハムスターやウサギ、モルモットなどの小動物の診療も多く行っております。是非ご相談下さい。

 

 

獣医師 増田正樹

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