【こんな症例も治りますシリーズ 400】 ワンちゃんの肺腺がん も適切な診断と治療で治っています

犬の原発性肺腫瘍の気管気管支リンパ節転移を表すCT画像です。 この画像の症例は、もっと早期に発見出来ていれば、手術は簡単でした。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3qmf7Vz

 

トイプードル 12歳 去勢オス

 

【 他院のレントゲン検査で左肺に陰影があり、CT検査を希望します 】との事で来院されました。

 

■ 当院でも確認のため、胸部レントゲンを撮ったところ、直径が4cmほどの影がありました。

そこで、飼主様と相談し麻酔をかけて早速CT検査を撮影することにしました。

 

■ CT検査の結果、肺に腫瘍があることが確認されました。

同時に針吸引で細胞診検査も実施したところ、悪性腫瘍の疑いがあることがわかりました。

 

 

■ そこで、十分な事前準備をして胸部外科で腫瘤摘出手術を実施しました。

 

■ 手術前のCT検査でも分かっていた事ですが、腫瘤が発生してからの時間経過が長かった事、腫瘍の発生部位が気管支の分岐部分まで及んでいた事、重要な大きな血管を巻き込んでいた事から、完全な腫瘍切除はできませんでしたが、腫瘍の体積の大幅な削減(減容積手術)ができました。

 

■ この手術によって胸腔の中に、残った元気な肺が拡張できるスペースの確保できたので、ワンちゃんの呼吸が楽になりました。

切除した腫瘤を病理組織検査したところ、【 肺腺がん 】と診断されました。

 

 

■ そして、手術を行ってから半年弱が経ちました。

 

 

 

◆◆◆ 飼主様のご希望で、抗がん剤治療を行わず【 体に負担が無い統合補完医療 】を定期的に行っており、咳はあるものの、一般健康状態はとても良い状態です。

 

■ 現在も月一回のペースのレントゲン検査で、肺に残された小さな腫瘍の大きさを確認しています。 今のところ腫瘍の他部位への転移はレントゲンでは確認されませんが、残された腫瘍の大きさは少しづつ微増しており、要注意です。

 

■■■ 本来、肺の腫瘍は完全に切除することが重要であり、そのためには早期発見し治療することが効果的です!

 

 

※ また、手術が可能な【 肺腫瘤 】と、不可能な状態のモノがあり、見極めが大変に重要になります。

当院は、CT検査を院内で行えますので、タイムロスが無い状態で早く診断が付きます。

 

■ 肺の腫瘍は初期では症状を示さないことが多く、他の病気の時や、健康診断のレントゲンで偶然発見されることがあります。

 

※ 胸部レントゲン検査では、直径が5mm以上の腫瘍が発見でき、CT検査では、直径が【1mm以上】で腫瘍を発見できます。

 

■ 残念ながら発見された時には、手術ができないほど大きくなっていることも…。

なので、定期的に健康診断をして病気の早期発見を心がけましょう!

 

 

■ 当院は、さまざまな健康診断を行っています。 

特に、折角なら、CT検査を含めた健康診断をお勧め致します。

 

※ 気になった方はお気軽にお電話でご相談ください。

 

 

獣医師 落合勇吏

 

Page Top