さあ、冬です。 鍋物のシーズンです。 ネギ類だけが【 毒 】ではありません。

さて、これはヒトの歯科で勧められるキシリトール入りのガムですね。 実は知らない人が多い、中毒の新事実があります。

 

■■■ 色々な出版物や、ネットなどを拝見しますと、【 ネギは中毒を起こす 】ので要注意と書いてあります。

 

★ 正解です。 赤血球の膜を溶かしてしまい、数日後に激しい貧血が起こるのです。

 

 

■ 誤解している飼主様の中には、『 シチューの中に玉ねぎを入れたけど、形が無くなるまで煮込んだので大丈夫だと思っていました 』と言う方がいます。

 

⇒⇒⇒ 残念ながら、それは誤解です。 ネギ類の【 アリルプロピルジスフィド 】と言う成分が、煮て形が無くなっても、ネギ類の細胞の中から出てきて赤血球を溶かしてしまいます。

 

⇒ ご注意ください !!!

 

 

 

■■■ 円柱のプラスチックの箱にガムがたくさん入っているお菓子がありますね。 このガムが美味しいのでしょう。 ワンちゃんが良く食べてしまうのです。

 

⇒⇒⇒ キシリトール入りのガムを食べてしまった~!となったら、すぐに、動物病院に連れて行って下さい。

 

⇒ なぜかと言うと、【キシリトール】は低血糖や急性の肝機能不全が起こすのです。

 

 

⇒ メーカーによって用量が変わるのですが、1粒~2粒でも食べてから30〜60分以内に症状が表れます。

 

■ キシリトールは、研究論文によると体重1kgあたり、0.1gを投与すると体内で低血糖を起こします。

Retrospective evaluation of xylitol ingestion in dogs: 192 cases (2007-2012)

Meghan R. DuHadway,et al.

Journal of Veterinary Emergency and Critical Care 25(5) 2015, pp 646-654

 

 

⇒ 特に注意すべきことは、【 何と犬の80%は、症状を示さなかった 】という発表です。 嘔吐、昏睡などの症状は、全体の20%しか出現しないと言う事で、食べてしまってから2日間は要注意です。

 

⇒ ただし、この文献を読み解くと、【 症状が現れたグループ 】では高濃度のキシリトールを食べてしまっていたと言う事です。 逆に言うと、ちょっとしか食べなかったとしても、血液中では異常な変化が起きて、かつ症状が現れないグループが多いと言う事とも解釈出来ます。

 

⇒ もう一つ重要な事は、【 キシリトールで肝機能不全 】が起きた場合は、その後の健康状態が悪くなる重要なキーポイントである、と言う事です。

 

 

 

 

■■■ 最近の診察で、特に困った事が連続して起きています。

■ メーカー批判になってしまうので、詳細は当院に通院されている方だけに口頭でお伝えしますが、あるブランドのフードを食べている子たちに、【 いわゆる内臓病 】が増えています。

 

■ 特に、膵炎が起こりやすいと思います。

 

⇒ 主食となるフード選びは、本当に気を付けて下さい。

 

⇒ また、おやつも気を付けて下さい。

 

 

※※※ もっと、お伝えしたい事があるのですが、次回以降に回します。

 

 

獣医師 高橋 俊一

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