【こんな症例も治りますシリーズ 355】 頸部椎間板ヘルニア も的確な診断と治療で治します。

ワンちゃんの頸椎ヘルニアのレントゲン造影検査の像です。 矢印のところが、ヘルニアの部分です。

 

参照サイト:

https://bit.ly/2UtvssA

 

 

犬 トイプードル 10歳 オス(去勢済み)

■ 元々、気管虚脱・慢性気管支炎と腰部椎間板ヘルニアで治療していた子です。

【 昨日から、右の前肢が突っ張る感じがある 】との事で来院されました。

 

 

■ 神経検査では、右前肢だけ反応が低下していました。 触診では、首を反らせるとかなりの痛みがあったので、頸部の椎間板ヘルニアをまず疑いました。

■ 炎症を抑えるステロイドは気管支炎で既に飲んでいたので、そこに神経痛を和らげるお薬を追加しました。 しかし、痛みは変わらず症状は悪化する一方だったので、神経にできる腫瘍(末梢神経鞘腫)も考えなくてはいけなくなりました。 この場合、診断はMRI検査が適応となるのですが、飼主様が麻酔をかけるのを心配されて希望されませんでした。

 

 

■ そこでステロイドを痛み止めに変更し、麻薬性鎮痛剤の注射とオゾン療法も追加しました。

■ すると、横臥状態で全く立てなかったのが1週間で頭を上げたり、転びながらでも歩こうとするところまで回復しました。 神経検査でも反応が全くなかったのですが、遅れて反応する位までになっていたのです。

 

 

■ その後も、お薬とオゾン療法で1ヵ月後には普通に歩けるようになりました。

 

 

■ 四肢の完全麻痺から、お薬の内容変更とオゾン療法で劇的に改善した珍しい症例でした。

 

 

獣医師 野村竜哉

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