【 こんな症例が治ります シリーズ 193 】 【 ワンちゃんの歯の根尖膿瘍 】も的確な治療で治します。

左側が口の先端です。 黄土色のモノが歯石です。 歯石が歯周病の大きな原因になります。

 

参照サイト:

https://goo.gl/o6k0OT

 

イヌ 11歳 オス (去勢手術済)

 

【 右側の鼻が腫れてきた 】というワンちゃんです。

 

■ お口の中を見てみると、右の上顎の歯が歯石にまみれており、歯の根っこの部分が露出して、いつ歯が折れてもおかしくない状況でした。

 

■ 頭部のレントゲンを撮ってみると、上顎も下顎も大きな歯の根っこが融けており、歯を支える骨である歯槽骨が融けて、アゴの骨が脆い状況でした。

 

■ 状況と検査から総合的に判断した結果、【 重度の歯周病による根尖膿瘍 】と診断致しました。

 

■ まずは内科的な治療により一度菌のコントロールをし、菌がある程度減ったタイミングで麻酔をかけて歯石除去および抜歯を行いました。

 

■ 菌が大量にいる状況で手術に踏み切らないといけない事もありますが、その状況で手術をすると、腐った歯の根っこから口腔内の菌が大量に血液の中に入り込むと【菌血症】という身体が菌に負けてしまう病気に進行する事があるため、内科的治療を先行しました。

 

■ また、このワンちゃんの場合、今までかなりウンチが臭かったようですが、【ウンチのにおい】が劇的に改善されたそうです。

 

■ 口腔内が汚いと歯の根っこが融けていき、ぐらついた歯の根元から口腔内の菌が血液中に入り込むと、肝臓病、腎臓病、そして心臓病をも引き起こしてしまいます。

 

■ また、皮膚に痒みを抱える子が、汚れた歯で痒い部分を噛むと、ひどい化膿性の皮膚病を起こしてしまうこともあります。

お口の中が汚れ続けてしまうと、手術では治しにくい口腔内の癌ができてしまうことも多いです。

 

■ お口の健康は、全身の健康につながります。

 

■ 歯石除去などの手術はもちろん、日頃のデンタルケアでお悩みがあればお気軽にスタッフにお声かけ下さい(^^)/

 

獣医師 新美綾乃

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