小鳥さんの発情?!  かわいそうな事にならない内に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 当院では、通常診察において鳥さんの診察も行っています。

 

 先日、自分で卵を出せなくなり、急変したセキセイインコさんがいらっしゃいました。 そこで、今回は鳥さんの発情についてお話させて頂きます。

 

 主にセキセイインコさんの雌は、発情が持続して問題を起こす事が多いです。 様々な環境が原因となり、持続的に発情し、持続的に産卵してしまう事があります。

 

 持続的に発情し、産卵すると、鳥さんにとってどんな悪いことが起こるのでしょう?

 

1) 持続的に産卵することで、血液中のカルシウムが減り、ぐったりし急変する

2) 卵巣など生殖器の病気になりやすくなる

3) 肝臓・腎臓の病気になりやすくなる

4) カルシウムの代謝が悪くなり、関節の病気になりやすくなる

5) 発情に伴うストレスなどで、自分の毛をむしり、怪我をする

    などの症状が出る事があります。

 

 また、自分で卵を出せなくなると命に関わることもあります。持続的に産卵している子で急にぐったりしましたら、すぐにご連絡下さい。

 

 そこで、今回ご紹介したい事は、鳥さんに発情をさせない環境づくりです。 以下にまとめさせて頂きます。

 

1) 外が暗くなったら(夕方5時くらい)、鳥さんを静かな場所で、完全に遮光して寝かせてあげる

2) 適切な食事を与える、肥満の子は適切な食事量にする、アワ玉を控える

3) 同居の鳥さん、人との過剰な接触は、発情を刺激するので避ける

4) おもちゃ、巣箱、鏡なども発情を刺激するので避ける

5) 潜れるような場所も避ける

 

 このように環境を整えてあげることは、病気の予防にもつながりますので、非常に重要です。 詳細は、来院時に気軽にご質問下さい。

 

 初めにお話しさせて頂いたインコさんは、卵を排出させてあげることで、非常に元気になり回復しました。 今後、産卵を繰り返さないことを祈っています。

 

鈴木獣医師

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