【 こんな症例も治ります シリーズ 261 】 犬の難治性外耳炎 も的確な診断と治療でコントロールします。

★ 重症の外耳炎です。 かなりヒドイ状態で可哀想ですね。

参照サイト:

http://ur2.link/NObz

 

犬  9歳  去勢オス

 

今回は【 皮膚病、特に外耳炎が治らない 】と、セカンドオピニオン(他院での診療に対する意見を聞く事)で来院されました。

 

■ 来院時に皮膚症状は落ち着いていましたが、外耳炎は痛みで耳を触るのを嫌がるほど重症だったため、そこをメインに治療することになりました。

 

■ これまで、抗生物質などを使用していても治療が長引いているため、初回から耳垢の細菌培養検査を含めた検査を行い、しっかりとした方針を立てて治療をすることにしました。

 

■ 細菌の培養検査を行うことによって、どの様な細菌が耳の中で悪さをしていて、どのような抗生物質が効きやすいのかという事が分かり、適切な治療につながります。

 

■ まずは、培養の検査結果が出るまでは当院の標準的な治療を試しましたが、それだけでもかなりの改善が見られました。 さらに、培養の検査結果では、抗生物質に耐性がある事が多い緑膿菌が悪さをしていることが分かりました。 この検査結果を踏まえて、一工夫を加えると2回目でほぼ完治と言っても良い状態まで治すことが出来ました。

 

■ そこからは、月一回のチェックをしていますが、再発は無く、病院で耳を触るのを嫌がることもなくなりました。

 

 

★ 慢性的な外耳炎を抱えている子はとてもたくさんいます。 それが悪化して鼓膜を破り中耳炎や内耳炎にまで発展すると、斜頸や眼振、旋回行動など神経症状が出てくることもあります。 そうならないように、少しでも耳のにおいや痒みが気になる方は早めにご相談ください。

 

■ また、症状が無いけど耳の中はどうなっているのか? と不安な方も、お爪切りやお尻搾りなどのお手入れやワクチンなどの予防とご一緒に、耳の中をチェックする事も可能です。

 

獣医師 冨田浩平

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