当院は、2007年より、当院は一般的な眼科診断器具だけでなく、特殊な眼科診断器具を導入致しました。 この器具はとても便利なものでして、今まで不鮮明であった眼の変化や、感触で診断していたものを数値化したり、時間の経過に伴って変化するものを明確にする事が出来るようになり、進化した診療を皆様に御提供できるようになりました。
しかし、医療器具というものは、正しく用いて価値が出るものであり、新しい獣医眼科学の知識も無くてはならないものです。 私共も、アメリカ獣医学を中心に多分野の医療を学んでまいりましたが、“進化した眼科診療”はさらに先を行っております。
西洋獣医療 | 統合医療 | 先制医療 (病気予防医療) |
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国際最高水準の眼科診療 | ドイツ式自然療法など | バランス療法など |
眼科疾患には特定の犬種によく発症するものや、遺伝性のもの、発症年齢に傾向があるものもあります。動物個々の状態をしっかりと見ながら、様々な検査で判断していきます。
スリットランプを用いて、前眼部の検査や、スリット光による中間透光体の検査を行います。
眼圧の状態を測定することで、緑内障やぶどう膜炎の状態を検査します。
網膜剥離や進行性網膜変性などを検査します。
眼を染色することにより角膜潰瘍の検査を行います。また、涙の排液状態も確認出来ます。
涙の量の状態を調べることで、乾性角結膜炎の検査をします。
目の表面や、目の周囲の異常なモノを染色することで、細胞レベルの検査を行います。
メラン100を用いて、特殊な光線を網膜に当てる事で検査を行います。突発性後天性網膜変成や遺伝性網膜変成、視神経炎、髄膜炎、下垂体腫瘍、眼交叉腫瘍を診断し、眼疾患の早期発見を行います。
当院は、特別医療顧問の獣医眼科専門医である梅田裕祥先生とは、当院獣医師のレベル向上維持の直接指導を中心に関わりあって頂いております。
ですから、当院での眼科専門医の診察をご希望されても、それは叶いません。
今までと、どう違うかと申しますと、レベルアップした【専門病院との太いパイプ】が形成されたので、【眼科専門病院】への紹介がよりスムーズになりました。
当院では、今までよりも最先端の専門知識によって監修指導を受けた当院獣医師が、診察を行いますので、ご安心下さい。
比較眼科学会(獣医眼科学専門医,評議員)、一般社団法人 日本獣医眼科カンファランス JVOC(役員、獣医眼科基礎講習会講師、獣医眼科手術研究会副幹事)
当院で実施している眼科診療での対応例の一部をご紹介します。
角膜潰瘍は角膜上皮が欠失した状態のことで、さまざまな程度の角膜実質欠損をともなうこともあれば、それをともなわないこともある。角膜潰瘍は短頭種の犬で、難治性角膜潰瘍はボクサーや中高齢の犬でよく認められるが、どの犬種でも発生しうる。
第三眼瞼腺の脱出はよく認められる疾患であり、ほとんどが1歳未満に発症する。はじめは片側の第三眼瞼腺の脱出として出現するが、時間差で両眼ともに出現することが多い。遺伝的に欠損している場合や発育に異常がある場合に第三眼瞼腺脱出の発症が多い。コッカー・スパニエル、ビーグル、ペキニーズ、ボストン・テリア、バセットハウンド、フレンチ・ブルドッグ、シー・ズーが好発犬種である。症状としては流涙症、結膜炎、疼痛などが生じる。
乾性角結膜炎は涙膜の欠乏によって起こる角膜及び結膜の炎症性疾患である。通常は水層の欠乏であるが、粘液層の欠乏も原因であると考えられている。水層の欠乏により炎症は生じた角結膜上皮細胞は、扁平上皮化生や壊死を生じる。慢性例では、角膜輪部より、血管新生、それに伴い炎症性細胞の角膜上皮下~固有層への湿潤により角膜の白濁や色素沈着を呈する。
白内障は病的に水晶体の嚢、皮質、核の混濁により透明性が低下した状態を言う。
症状は目の白濁化である。合併症は水晶体起因性ぶどう膜炎、水晶体脱臼、続発性緑内障、網膜剥離の4疾患が代表的である。
犬の緑内障は、視神経症、または網膜神経節細胞およびその軸索の障害を引き起こすさまざまな要因によって引き起こされる疾患群とされている。眼球の内圧は房水が流れることで一定に保たれているが、さまざまな原因で房水の流出路が障害されると緑内障が生じる。一度緑内障によって視神経が障害されて失明に至った眼では、視覚を回復することはない。その為、緑内障の診察では、早期発見、早期治療が必要不可欠である。