【こんな症例も治りますシリーズ 445】 猫の転院してきたアレルギー性皮膚炎 も適切な診断と治療で治します

猫のアレルギー性皮膚炎は、ノミ、ノミ以外の寄生虫、食物性、アトピー、薬物反応、接触性、細菌性などで起こります。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3zkFfVe

 

 

猫 5歳(推定)、オス(去勢手術済)

 

 

【 地域猫でお世話をしていた猫ちゃんですが、ある日、顔から後頭部まで被毛が全て抜けてしまった 】とのことで来院されました。

 

 

◆◆ 衰弱も見られて近くの病院へ連れて行ったところ、『 皮膚型のリンパ腫ではないか 』と言われたため、当院へ検査をするために来院されました。

 

 

■ 顔から後頭部まで被毛が全て抜けた後にも、脱毛は四肢にも見られるようになりました。 皮膚には引っ掻き傷もあり痒みが強くなっていました。

 

 

■■ 当院の初診時には頭から首までと四肢の脱毛、全身の皮膚の赤み、熱感がありました。

 

 

■ 口唇部に潰瘍も見られました。 リンパ節の腫れもあり、猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)、猫白血病、猫コロナウイルスの血液検査や、皮膚に寄生するカイセン(疥癬)などを診断するためにスクラッチ検査を行いました。

 

 

■ 検査の結果、カイセンの寄生はありませんでしたが、念のためセラメクチン配合のノミダニ予防薬を塗布しました。

 

 

■ また脱毛部位に局所麻酔を注射して、皮膚バイオプシー検査(生検病理組織検査)を行いました。

  •  検査の結果は、皮膚型のリンパ腫は否定できるとのことでした。 リンパ節も腫れていたので腋窩リンパ節、鼠径リンパ節の細胞診を行いましたが、反応性過形成という結果でした。

 

■■ これらの結果から腫瘍性病変ではなく、アレルギー性皮膚炎と診断しました。

 

 

 

 

■ まず、内服薬はステロイドや免疫抑制剤、抗生剤を投与開始しました。 また食餌性のアレルギーも考慮して低アレルギー食だけに切り替えてもらいました。

 

 

■ その後、痒みや熱感は減り発毛もしっかりしてきて、見た目は普通の猫ちゃんに戻りました。

 

 

■ 薬を漸減したところ、四肢のパッド周囲に炎症が強く出てしまいましたが、再びステロイド剤の内服で炎症はなくなりました。

 

 

 

■ 現在は軽度の痒みはあるものの、皮膚の症状はかなり良くなっています。

 

 

■ しかし猫ちゃんのアレルギー性皮膚炎は完治が難しいので、なるべく少ないお薬で維持できるよう観察していきたいと思います。

 

 

 

※ アレルギーの原因物質は、血液検査でも特定する事も出来ますので、費用を検査にかけても良い飼主様は当院にご相談下さい。

 

 

獣医師 新井澄枝

 

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