【こんな症例も治ります シリーズ312】 最近涙の量が増えてきたウサギさん も適切な診断と治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うさぎ オス 8歳

 

【 最近、涙の量が増えてきた 】との事で来院されました。

 

■ この子は、今まで大きな病気をしたことがなく、飼主様もとても心配されていました。

 

■ 「涙の量が増えてきた」、「目やにが出てきた」という症状は、ウサギさんでは、よく起こります。 しかし、これには様々な病気が考えられるため、しっかりと検査をする必要があります。

 

■ 原因の中でも多いのが、涙の排泄経路の閉塞を起こす歯の伸びすぎです。

 

※ ウサギさんの歯は、一生伸び続ける性質を持っておりまして、上下の歯のかみ合わせが悪くなると、歯の根っこ側(歯根部)にも伸びてしまうのです。

 

■ 歯の近くには鼻涙管(涙を眼から鼻に排泄する管)が通っており、歯が伸びることで管を圧迫して閉塞させてしまいます。 閉塞することで、眼から涙を排泄出来なくなり、涙が溢れてしまい、結果として「涙が出る」「目やにが出る」という症状に繋がります。

 

■ この場合、歯を削る処置や鼻涙管を洗う処置、家での点眼などで症状が改善していきます。 しかし、完全には治らず、一生涯処置を続ける必要があることも多いです。

 

■ この子もしっかりと検査した上で、病院での定期的な鼻涙管洗浄と、家での目薬により、涙もほとんど出ないようになり、良好にコントロールできています。

 

■ 涙が多くなるだけで、眼の周りに皮膚炎を起こすなど、様々な悪影響が出てきます。 なので、放置をせずに、一度病院にご相談ください。

 

獣医師 湯本優希先生

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