【こんな症例も治ります シリーズ299】 犬の前立腺膿瘍および敗血症 も的確な診断と治療でコントロールします。

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犬 14歳10か月 オス(去勢手術済み)

 

体が熱っぽく、ぐったりしている】というワンちゃんです。

炎症時に上昇する数値が振り切れて測定できず、体温も非常に高い状態でした。

早急に全身精査をさせて頂いたところ、前立腺に膿が大量にたまっていました。

そこに針を刺し膿を抜去すると30ミリも抜けました

 

■ 前立腺に膿が溜まってしまい、身体が菌に負ける『敗血症』という状態に陥っていると考えられたので、早急に入院下で管理させて頂きました。

 

敗血症に陥ると、DICに進行してしまいます。

DICとは、全身の細かい血管内に血栓ができてしまい、循環不全による臓器障害を示すものです。

一部の獣医師ではDICを略して『Death Is Coming』と謳うほど、命に関る状態です。

 

■ そのため、血栓予防のための血小板凝集抑制薬などを使用し治療を行います。

治療の一つとして輸血を行う事もあります。

 

■ 今回のワンちゃんの場合は輸血以外の血小板凝集抑制薬などの内科治療に反応して改善してくれたので、退院し通院治療に切り替えました。

 

その後は定期的に前立腺に膿が溜まっていないかをチェックし、落ち着いているので、抗生剤等全て内服薬はストップしました。

内服を全て終了してからも元気に過ごしてくれています

 

 

■ 細菌感染に関わらず、

夏場は熱中症に陥ると、同じくDICという状態に陥ってしまうため、熱中症には十分注意されてください。

■ 今年は熱中症予防として、『熱中症対策パック』というものも販売している為、気になる方はお気軽にご相談ください☆

 

獣医師 新美綾乃

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