【 こんな症例も治ります シリーズ 265 】 猫の異物の誤食 も的確な診断と治療でコントロールします。

梅干しのタネです。 異物としては、桃のタネもあります。 共通点は、周囲がギザギザしていて腸管に引っ掛かりやすい、という特徴です。

 

参照サイト:

http://u0u0.net/PH1T

 

猫 1歳2ヶ月 オス(去勢手術済み)

 

【 食べても全部吐く、元気がない、ウンチがでない、トイレに何度も出入りする 】というネコちゃんです。

 

■ 必要な検査をさせて頂くと、超音波検査で食べてはいけないものを食べ、胃の幽門部(胃から腸に抜ける出口)に2cmほどの何かが詰まってしまっている状態でした。

 

■ 早急に入院下で胃切開による異物摘出の手術をさせていただきました。

出てきたものは2cmほどの大きな梅干しの種でした。

 

■ この外科手術の大きなポイントは、他の部位の腸管にも異物が詰まってしまっていないか確認をする事です。

良くあるのは、以前に異物を食べてしまって、大事にはならないものの腸管に傷をつけてしまって、腸管同士が癒着しているケースもあります。 あるいは、腸管が通常よりも狭窄しているケースもあり、食物が通過しにくい状態になっている時には、その部位も手術をしないといけません。

 

■ 今回は、他部位に異常は無かったので、閉腹し手術は終了しました。

 

■ その後は少しずつご飯を食べてもらい、吐き気が無い事、しっかりウンチが出る事を確認し退院としました。

 

■■ 犬猫で吐き気があり、その症状が改善しない場合は何か食べてはいけないものを食べ、それが消化管に詰まってしまう事が多くあります。

 

■ お家の動物さんが吐く、元気がない、食欲がない等の症状を示す場合は、様子を見る前に早めに来院されることをオススメします。

 

獣医師 新美綾乃

 

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