【 こんな症例が治ります シリーズ 255 】 ネコの心臓病併発で手術の難しい子宮蓄膿症 も的確な治療でコントロールします。

 

 

 

参照サイト:

http://urx3.nu/MJiP

 

 

猫 10才 未避妊

 

【 陰部から膿のようなものが出た 】ということで来院されました。

 

■ 未避妊ネコちゃんで陰部からの分泌物があった場合に、このブログでも何度か取り上げている子宮蓄膿症という病気を考える必要があります。

 

■ 子宮蓄膿症はその名の通り、子宮に膿が溜まる病気です。 今回のように陰部から膿が出てくるものは、早期に気付くことが出来るため、子宮ごと(全体)膿を摘出することで助かる可能性は高くなります。 今回の子も膿の排出以外に症状は無く、全身の状態は非常に安定していました。

 

■ しかし、手術前の検査で心臓に異常が見つかったため、手術の危険性はとても高く、管理に細心の注意を払いながら手術を行いました。 手術は麻酔や出血で血圧が落ちてしまわないように、多量の点滴を流しながら行うことになります。

 

■ この時に、心機能が落ちている状態だと心臓から肺に水分が移動し、溺れたような状態になる危険性があります。 今回は、手術中の心臓病に対する厳密なコントロールがうまくいき、何事もなく手術を終えることが出来ました。

 

■ 子宮蓄膿症は早期発見できれば手術で治すことも可能な病気です。 しかし、高齢になってから発症することが多いため、併発疾患によって手術の危険性が格段に上がります。 そのため、繁殖予定が無い子には早めの避妊手術を受けさせてあげる事が大切になります。 また、併発疾患の早期発見の為にも年1,2回は健康診断を受けさせてあげるようにして下さい(^^)/

 

 

獣医師 冨田

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