【 こんな症例が治ります シリーズ 190 】 犬の緑内障 も 的確な治療でコントロールします。

黒目の周囲の白い部分にある赤い血管が、太くなっているのが分かりますか?

 

参照サイト:

https://goo.gl/4Duuvn

 

犬 13歳 オス(去勢手術済み) です。

 

【 もともと白内障を患っていて、両目が少し赤くなったというワンちゃん 】です。

 

■ 6歳の時、目が見えなくなったということで病院に来院され、「PRA(進行性網膜萎縮)」という病気であることが分かり、その後、10歳の時に両目とも成熟白内障(水晶体の全域が白濁している白内障)になり、経過をみていました。

 

■ 経過をみていた中で、白内障の進行が老齢性の白内障にしては少し早い気がしていました。 そんな中、11歳の時に、白目の部分が赤くなっているというご相談を頂きました。

 

■ 進行が早い白内障ということもあり、合併症の可能性を考えました。 白内障の合併症としては、ブドウ膜炎(目の炎症)、緑内障、網膜剥離、水晶体脱臼があります。

 

■ このワンちゃんにおいても合併症のチェックをするために、目の検査を行いました。検査をしたところ、左眼に緑内障と網膜剥離が起こっていることが分かりました。

 

■ 緑内障とは、眼圧が上がった状態の目の病気です。 緑内障は、痛みを伴ったり、進行すると視神経が障害を受けて視力が失われたりする怖い病気です。

 

■ このワンちゃんの場合、もともとPRAという病気があり、視力は無い状態なので、痛みが出ないようにコントロールする必要がありました。

 

■ 緑内障の内科的治療は、点眼薬によるコントロールがメインです。 点眼薬の種類や、点眼回数でコントロールしていきます。

 

■ このワンちゃんの場合、緑内障の進行は見た目だけでは分からないので、定期検診をさせてもらって、数種類の緑内障の点眼薬で眼圧を現在もコントロールしています。

 

■ ワンちゃんは人ほど視力に依存はしていませんが、人間同様、目は大切な臓器です。

 

■ 目の様子がいつもと違うという症状がみられたら、一度動物病院に相談してみて下さい(*^^*)

 

獣医師 小田原 由佳

 

 

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