【 こんな症例が治ります シリーズ 150】 成長期(若年期)の猫ちゃんの後肢骨折 も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 

参照サイト : http://urx.nu/tR6t

 

猫 4ヶ月 メス (避妊手術未実施) です。

 

【 迷い込んできた猫ちゃんが後ろ足をブラ~ンとさせている 】という事で来院されました。

 

■ 拝見すると、元々右後ろ足の先端が未完成の状態のまま生まれてきたか、生まれたての頃にこの子にとって大きな傷を負ってしまったか、詳細は不明ですが、他の3本足で生活しているようでした。

 

■ 分かりやすく言うと、【 普段から地面に着いていない後ろ足が、ブラ~ンとしている 】状態でした。

 

■ レントゲンを撮ると、大腿骨が骨折していました。 しかも、他の足に比べて、骨の厚みが紙のように非常に薄く、まだ成長板という成長に大切な部分が閉鎖していない『 成長期 』である事が分かりました。

 

しかも、体重が1キロ台という軽量の子でした。

 

■ この骨折のタイプは、非常に獣医師泣かせの治しにくいレベルです。 なぜならば、

 

1) 骨質がモロイので、骨折が付きづらい。

2) 成長期なので、成長板を壊しての骨固定が出来ない。

3) 元々、着地していないので、骨に対する刺激が少なく通常の骨固定をすると、骨が溶けてしまう。

4) ギブスをしての固定だけでは、大腿骨という強い力がかかる部分には、骨折の癒合不全が起こりやすい。

 

という悪い要素が多いのです。

 

■■ しかし、飼主様の強い要望と協力姿勢があったので、今回の難しい骨折治療を行いました。

 

■ 当院は、成長期の創外固定術を得意としており、経験数も多いので、【 原理原則 】に従って骨固定を致しました。 この創外固定術とは、【 皮膚を大きく切らずに身体の外からピンを骨に通して骨折を治す 】方法です。

 

この手術には、Cアームという手術中にレントゲンが撮影できる装置も必要です。

 

★ なぜならば、創外固定術は、直接骨を見ないでピンなどで骨を固定する方法ですから、もしCアームが無かったら正確に整復できず、足の向きが違って付いてしまう事もあります。 可哀想ですよね。

 

■ 結果としては、見事に成功したのですが、ここで大活躍したのが、【 マル秘の装置 】です。 この子のために新しく購入致しました。

 

★ この装置のメーカー様曰く、『 動物病院では、あまり導入していない 』との事ですが、予想よりもとても良い結果が得られます。

 

■ 猫ちゃんも飼主様も笑顔になる治療になり、ハッピーな素晴らしい結果になりました。 嬉しいですね。

 

獣医師 新井澄枝

 

Page Top